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2010年1月

 
  ●1月16日(土)〜1月23日(土)      
  檀浦誠二 陶展      
 

「最近はますます李朝にひかれています。作品で主張するばかりでなく、いい加減な(良い
加減)もの、自分の中にあるものを自然に表現できればいいと思っています。」と檀浦さんは語っている。

その作品は言葉の通り、熟練の技なのに、これみよがしのところがなく、穏やかで優しい。しかも独自の存在感で、手元において使ってみたいと思わせる。実際、どんなシーンにもしっくりと納まる。不思議な魅力なのだ。

地元越生の自然を愛する作家は、釉薬も地元の梅灰や石などを原料としている。今回は定評ある黒や粉引きに三島手も加わり、小物も多く展示される。

  dan4
2010年2月

 
  ●2月6日(土)〜2月13日(土)      
  加藤仁志 陶展      
 

「一つ一つの作品に自分の思いの手のあとを残していきたい」と語る作家の思いは、作品を手に取れば、自然に伝わってくる。掌にしっくりとなじんで、長年なじんできたもののように思わせてくれるのだ。

柔らかい表情の粉引きや、ヘラのあとが美しく並んだ見事なしのぎの技法。シンプルで飽きが来ず、心落ち着く器は、「土」と「手の仕事」を大切にする加藤さんならではのものだ。

土から自分で掘り出してくるのだそうだ。それがたとえうまく形にならなくても、土を扱う仕事の再確認になると。そんな人柄のにじんだ一輪ざし、蓋物などに、ぜひ出会って頂きたい。

  kato_3
  ●2月20日(土)〜2月27日(土)      
  井上枝利奈 ガラス展      
 

「ガラスの最大の特徴ともいえる透明性を、あえて曇らすことで宿る光。私の作る器や箱に本当に入れたいのは、光そのものなのかもしれない」とは、井上さんの言葉である。

マットな質感を持つ面に囲まれた空間は、空(から)のように見えて、実は光を閉じ込めているのだ。透明と不透明のあわいを通り抜けた光は、優しく懐かしい表情を器に与えている。

キルンワークの魅力を十二分に生かした器は、手に取りたい、使いたいと思わせる器である。今回は前回にも増してバラエティに富んだ作品が並ぶ。

  inoue_2
2010年3月

 
  ●3月6日(土)〜3月13日(土)      
  梨本美保 陶展      
 

梨本さんの器からは、心遣いの気配がたちのぼる。「デザインと実用性は表裏一体。おしゃれで使いやすいものを。」と、常に思っているという。使い手を忘れずに制作するという姿勢なのだ。

奇を衒うことのない、しっかりとした造形のうえに、白化粧やいっちん等で細やかで優しい模様が施されている。その組み合わせが新鮮で、思いがけない可愛らしいさを見せたりする。実際に使ってみると、いっそう映える絶妙のデザインなのだ。程が良いという言葉があるが、まさに洗練されていて、気が利いていて、やはり心遣いの器なのだと思う。

  nashi_2
  ●3月27日(土)〜4月3日(土)      
  タゴミキ+アキノヨーコ ガラス展 ―シロとイロ―      
 

タゴさんの「イロ」、豊かな色彩には、見る人の心を弾ませる力がある。鮮やかで、おしゃれで、楽しくて、洗練された色遣い。サンドブラストで自在に描かれた植物たち。その形の面白さに惹かれ、自分なりの植物を表現したいと田子さんは言う。みずみずしい器たちは、食卓に、”明るさとちょっとしたスパイス”を加えてくれること、請け合いである。
アキノさんの「シロ」、クリアなガラスにレース模様のシリーズは、繊細でありながら春風に吹かれているような優しさが漂っている。吹きガラスで作られたシンプルで柔らかいフォルムの器は、そっと両手に包んでみたくなる。料理が映えるのがいい器だと思う、と言う。毎日の暮らしに、”美味しい、嬉しいが増えますように”とは、アキノさんの願いだ。
魅力的な器を作る二人のガラス作家による、春らしいテーブルウェアが展示される。

  akino_tago
2010年4月

 
  ●4月17日(土)〜4月24日(土)      
  ナガタ ユミ 絵画展      
 

日常を風が吹き抜ける瞬間。街の風景が移ろう時。そんな一瞬をとらえて、キャンバスに再現しているのだと、ナガタさんは言う。しかし出来あがった絵は、写実に留まらない。彼女の視線がすくい取った事象を超えて、内なる感情や思いを表出する。

色彩豊かで生き生きとした画面は、時に密やかに時に強く、見る側に語りかける。気付くと、同じ場所で同じ風景を見ていたような懐かしさすら、覚えているかもしれない。内にあるものを大事にしながら、外へ向けても開いている、彼女のそんなしなやかさが、実に魅力的なのである。

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2010年5月

 
  ●5月8日(土)〜5月15日(土)      
  加藤恵津子 陶展      
 

加藤さんの器を前にすると、いつもの料理も、盛り付けや色彩りを変えてみたくなる。気張るわけではないけれど、心持ち背筋を伸ばしてみたら気分が良くなるに違いない。そう思わせてくれる器だ。

「繊細すぎず甘すぎず、緊張させすぎず、でもルーズな感じではない、クールだけどくつろげる器を作りたい」と、語っている。なかなか欲張りなようだが、ご本人が目指す生活スタイルでもあるのだろう。そこをさらりと実現しているのが、加藤さんの実力である。白の粉引きや黒など、使い心地のよい皿やカップ等が展示される。

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  ●5月29日(土)〜6月5日(土)      
  山田実穂 かば作品展 ― かばたちの集まるところ ―      
 

大のかば好きもそうでもない人も、山田さんのかばには一目で魅了されてしまうだろう。遺跡に静かに佇むかば達。その脳裏に浮かぶのは儚い夢か哲学かなどと、つい想像してしまうに違いない。そして、ゆるぎない存在感かつ少々ユーモラスなかばには、テラコッタの肌合いがよく似合っているのだ。

お子さんの誕生以来、「生きる」姿のたくましさと賑やかさに、日々驚かされているという山田さん。少しやんちゃで元気な河馬も作っていきたいと語る。生き生きとした「子河馬」にも、ぜひ会いたいものだ。今回は、テラコッタの他、版画、ドローイングのかばも出展される。

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2010年6月

 
  ●6月19日(土)〜6月26日(土)      
  高橋朋子 陶磁展    
 

表面に草花模様が優しく浮き立つ白磁焼締めの器(bisque シリーズ)や、涼やかで愛らしい蓋物などの白磁小品で定評のある高橋さん。今回は同じシリーズでも、土や焼成を変えて新たな試みに挑戦している。
テーマは、『「涼しげな器」から「温度のある器」へ』である。手のひらで水を掬うような控えめな可憐さから、新たな広がりをめざす。ピンク、ブルー、イエローなどの色を練り込んだ新作(misty シリーズ)も出展される。高橋さんの特色である優しい表情に柔らかさが加わり、いっそう際立つに違いない。

  takahashi
2010年7月

 
  ●7月3日(土)〜7月10日(土)      
  尾形かなみ ガラス展      
 

「虫眼鏡、ビーカーの液体、顕微鏡のプレパラート、シャーレの中。実験や観察のたびに、ガラスの向こう側のものに驚き、目を見張って覗き込んだ。今も、そんな私は変わっていない。ガラスの中の現象を驚きと好奇心を持って覗き込んでいる。」

そう語る尾形さんは、子供の頃のわくわく感を持つと同時に、思索する人でもあるらしい。小さなガラスの中に、深い奥行きを創出する。遠い記憶、奏でる音楽、雨や風の音等々。ガラスの向こうから、それらが光の粒子となって無限の物語を紡ぎ出し始める。ぜひ覗き込んで、あなたに向けた物語を聞いてほしいと思う。

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  ●7月24日(土)〜7月31日(土)      
  小泉かほり・下山直子 二人展      
 

小泉さんがめざすのは「あたたかい磁器」である。つい手に取ってしまい、普段着のようにしっくりとなじむような。ほど良く力の抜けた優しい器は、さりげない日常の食卓にこそふさわしい。器が穏やかで明るい風を送ってくれるような感じがするのだ。

下山さんのテーマは「なんだか気になるひと癖あるヤツ」である。型や彫りで創出されるくっきりした稜線は、確かに素通りできない感じがある。器が呼び止めるようなのだ。そんな器は食卓に、ちょっぴり華やぎをもたらすに違いない。

同じ青白磁ながら、個性の違いが際立つ二人の器を楽しんでいただきたい。

  shimo_koizumi
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